旧田代家西洋館

有田町内山地区の中心部に特徴的な建造物があります。主に白壁土蔵造りの家並みの中に、西洋風の目立った建物。これが旧田代家西洋館です。この建物について、「いつ」「なぜ」「どのような」の3点から説明したいと思います。

まず「いつ」つまり簡単な歴史から始めます。この建物は1876年、つまり今から150年前に建てられました。その後、1960年頃までに3回の増改築が行われています。

そして、2013年に有田町がこの建物を所有者田代家から譲り受けました。2018年には国の重要文化財に指定されました。有田町の商取引の様相を知るうえで、高い学術的価値を有しているという理由からでした。

次に「なぜ」について説明します。

この建物が建築された時期は、日本が鎖国の時代から開国の時代に変化する境目にあたります。貿易の規制緩和を背景として、有田の豪商、田代は、隣の県長崎を訪れる外国人商人を有田町に迎えることを考えました。

この建物は、外国人商談相手を、生産現場に連れてきて、接待やおもてなしをする目的で建てられたわけです。

最後に「どのような」建物かについて説明します。

建物の種類としては「擬洋風建築」といわれており、デザインとしてはコロニアル様式といわれています。擬洋風とは、建築に新風をもたらした和洋折衷の当時最先端の建築方式でした。

屋内では、アーチ型ステンドグラスやらせん状の階段が特徴的です。


2階のたたみ敷の大広間、ここが接待の場であったと考えられます。

壁紙、天井まですべて手すきの和紙が使用されているのが、改築工事の段階で明らかになりました。

これらの状況から有田商人の強い意気込みと、進取の気風を感じ取ることができます。

この建物、旧田代家西洋館の開館日は、土・日・祝日および有田陶器市と秋の陶磁器まつりの期間となっています。

(T.S.)

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